2018/09/22 21:06

ビーズ選びや全体のシルエットと同じくらい、わたしたちはアクセサリーの一つ一つに「タイトル」をつけることを大切にしています。


VIVIDFRUITSのアクセサリーは東京・国分寺のギャラリーの一角での小さなお披露目からはじまりました。自分たちがほしいな!と思うものを作りながら、それが少しでも手にとってもらえる方の日々のインスピレーションや思い出、または何かのきっかけになれたらいいな!と思いつき、一点一点にタイトルをつけることにしています。


今は東京と滋賀の離れ離れの土地でやっているVIVIDFRUITS ですが、2人でやっていていつもいいな!!と心踊るのは、お互いが予想もつかないピアスを作ってきて見せ合う時と、タイトルを初めて見る時にあります。同じビーズを使っていてもそれぞれの発想が色濃くでて、そこからまた新しいものが閃いたりして、2色が6色、10色、、と無限に作品は生まれ続けます。


わたしたちが出会った中学校では、少し変わった授業がありました。とくに国語は顕著で、三年間ほとんどひたすら物語などの文章を読み、段落分けをして、その段落ごとに「見出し」をつけていました。見出しを考えて発表し、どの見出しが一番ふさわしいか討論するのです。どうしてその見出しがいいのか、それで人に伝わるのか、反対意見、賛成の意見、様々な意見が飛び交います。同じ物語でも、4クラスあればそれぞれ独自の見出しが生まれます。違うクラスが国語の授業だったあとの黒板を見るのはとてもドキドキしました。

そのようにして、文章を自分なりに読み解き、人に伝える言葉を選び、他の人の考え方も知る、という一種の感覚が私たちの中に出来上がりました。なので、ストーリーが伝わるようなタイトルをアクセサリーにつけよう!というのはとても自然な流れだったのかもしれません。10代では果てしなく停滞した時間に感じ、気だるく思ったあの授業も、自分たちでは気づかないうちになにかを残していたのだね〜と笑いながら話しています。(T先生ありがとう!)

一緒に旅行をして、同じ景色やものを見ていても、ふと横を見て、違う発想やイメージが湧いているのかな〜とワクワクします。これからもピアスの姿形と同じように、物語とそのタイトルを大事にしていこうと思っています。